【私の人生を狂わせたダイエット。】
ミュージシャンを目指し、18歳でアメリカに留学。
そこでパーカッションに出会い、
21歳のときに本格的にパーカッションを学ぶためキューバに留学しました。
キューバでは語学や生活にはそれなりに苦労しました。
でもそれは、想定内のこと。
なので、がむしゃらに語学も音楽も頑張りました。
しかし、想定外だったことがひとつ起きました。
毎日朝8時から夜10時まで、
学校で自主練をしていたので、朝は近くの路面店の大きなサンドイッチで朝食。
昼は近くの定食屋で、ガッツリ男子飯。
食後にはあまーーーーいお砂糖だらけのエスプレッソ。
おやつには、学校におやつを売りにくるおっちゃんからあまーーーいお砂糖だらけのおやつを買う。
夜は練習後の23時からまた行きつけの定食屋でガッツリ男子飯。
食べることが大好きだった私は、毎日こんな食生活をしていたのですが、案の定少しずつ太っていきました。
『最近二の腕がたくましくなってきたね』
周りからもそんなことを冗談混じりに言われるようになりました。
まだまだ若い私は、そんな友達の言葉が気になり、人生初のダイエットを始めます。
キューバ留学で唯一想定外だったことは、この【ダイエット】でした。
できるだけ家で食事。
野菜中心の食事をたべ、おやつもできるだけ我慢しました。
休みの日はダイエットのため、遠いスーパーまで、汗だくで歩く。
そんな生活をしていたら、ほんの4ヶ月ほどで10キロも落ちました。
今思えばそもそも、たいして太っていたわけじゃなかったので、周りの友達からも、
『ちょっと最近痩せすぎじゃない?』
と心配されるようになりました。
急激な体重の減少により、気づいた頃には、ホルモンバランスは完全にくずれ、自律神経も乱れ、メンタルもやられてしまっていました。
毎日体はだるくて、何をするにもしんどく、いつも立ちくらみ。
やる気も自信もなく、勉強にも身が入らない。
そんな日々をすごしていたある日。
突然、おじいちゃんおばあちゃんが立て続けに亡くなり、
『あ、帰ってこいのサインだな』
と直感で思い、2,3日で荷物をまとめ、キューバとはさよならをし、帰国しました。
日本に帰国してからは、音楽のお仕事も少しさせていただいたものの、
相変わらず、やる気も元気も希望も自信も何もない。
考えても悩んでもどうにもならず、
私は音楽を一度やめることを決めました。
せっかく留学させてもらって、
18歳から22歳まで音楽だけのことを考えてやってきたのに・・・
毎日毎日、学校内の誰よりも練習もがんばったのに、
何の結果も残さず中途半端に終わってしまった・・・
挙げ句の果てには
おじいちゃんの死に目にも会えず
おばあちゃんの死に目にも会えず
家族が悲しんでいるときに一緒にいることもできず、
いつも自分のことばっかり考えて、夢を追いかけて生きてきた自分に嫌気がさす・・・
最後には自分の健康まで損なって、
病院にまでお世話になって、親にも心配かけて・・・
わたしは、何やってるんだ!!!
あぁ、4年間の音楽留学は完全に無駄に終わった・・・
完全に失敗に終わった・・・
そう思いました。
『これから何をしていくんだろう?』
『どこに向かったらいいんだろう?』
先のことは何も見えなくなりました。
でも、そこからしばらくして、私の人生は気づきの連続が起きていきます。
体から
自然から
ご先祖様から
宇宙から
たくさんメッセージを受け取るようになり、
感動と感謝が溢れて、それを表現するために下手くそな絵を始めることになりました。
なんとなくはじめた絵でしたが、絵を始めて数ヶ月後には、
友達から仕事として依頼してもらえるようになり、少しずつその声が多くなっていき、
アーティストの人生がそこから始まりました。
そんな絵の活動のおかげで、
今から15年ほど前に、後に夫となる幸四郎と出会い、TEAM A☆H☆Oのリーダーのこうちゃんとも出会いました。
『キューバでダイエットなんてせずに、あのまま自信とやる気に満ちて、夢をおいかけ続けていたならば、どうなっていただろう?』
そんなことは、これまで一度も考えたこともありませんでした。
いつもいつも思うのは、
『あ〜〜〜〜〜体も心も壊してよかった------』
ということ。
心のバランスも、体のバランスも崩れてしまったから、
元の自分に戻るために模索を繰り返し、右に偏って、左に偏って、上に偏って、下に偏って・・・・
たくさん迷走してたくさん偏ったからこそ、
体験できたこと、感じれたことがあり、そのおかげで自分の体や心とたくさん仲良くなれました。
そして!!!
あのときの失敗のおかげで、
たくさんのご縁をもらい、最高のパートナーと結婚でき、TEAM A☆H☆Oの最高の仲間たちとも出会い、
そのおかげで北海道の洞爺湖に住んでいるという【今】があります。
これからどんな未来になっていくのかわからないけれど、でも確かなことがひとつだけあります。
それは、どの道を歩もうとも、どんな未来が待っていようとも、全ては『あの失敗のおかげ』であるということ。
私の人生が終わるまで、それは一生変わりません。
軽い気持ちで始めたダイエットだったけど、あの時の自分に『ナイス!!!』と言ってあげたいです(笑)
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